ペットショップで小さなうさぎを見かけて「一緒に暮らしてみたい」と感じたものの、自分の住まいや生活で本当に飼えるのか、すぐには決めきれずにいる方は少なくありません。
うさぎは鳴き声が小さく散歩も要らないため飼いやすい動物として紹介されることが多い一方で、暑さや湿気に弱く、体調の変化を表に出しにくいという、迎えてから気づく難しさも持っています。
うさぎの飼育で後悔しないためには、迎える前に「何年、どんな環境で、いくらかけて暮らすのか」を見通しておくことが出発点になります。
この記事では、うさぎの性質から始めて、飼う前に考えておきたい判断材料、迎え方、必要なもの、飼育環境、食事、最初の1週間、健康管理、費用、そして留守や災害への備えまでを順番に整理しました。
数値は公益社団法人日本動物福祉協会の「ウサギの飼養管理基準」と、環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」を土台にしています。
飼育書やウェブ上でよく見かける寿命や適温の数字とは少し違う部分もあるため、その違いも併せてお伝えしていきます。
これからうさぎを迎える方にも、迎えたばかりで不安を感じている方にも、飼育の全体像をつかむ地図として使っていただける内容を目指しました。
目次
うさぎを飼育する前に知っておきたい性質

うさぎの飼い方には細かな決まりごとが多いように見えますが、その多くはうさぎという動物の性質から自然に導かれるものです。
性質を先に理解しておくと、ケージの選び方や置き場所、食事や接し方について「なぜそうするのか」が分かるようになり、飼育書に書かれていない場面でも判断しやすくなります。
ここでは、飼育の考え方に直接つながる4つの性質を取り上げます。
群れで暮らし、身を隠す場所を必要とする動物
現在ペットとして飼われているうさぎの祖先はヨーロッパアナウサギで、日本にもともといる野ウサギとは習性が異なります。
日本動物福祉協会の飼養管理基準によると、うさぎは2〜10羽ほどの群れで生活する社会性の動物で、もともと穴の中で暮らしていたことから、身を隠して休める場所を必要とします。
捕食される側の動物であるため、見通しのよい場所にずっとさらされているとそれだけで緊張が続き、落ち着いて眠ることができません。
ケージの中に巣箱や布をかけた一角を用意するのは、この「隠れられる場所がほしい」という欲求に応えるためです。
同じ基準は、群れで暮らす動物なので長時間一羽で過ごさせないようにとも述べています。
ひとり暮らしで日中の不在が長い方は、帰宅後に一緒に過ごす時間をどう確保するかを先に考えておく必要があります。
明け方と夕方に活発になる
池田動物病院の飼い方ガイドでも紹介されているように、うさぎは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)といって、明け方と夕方に活発になり、昼間はうとうとしている時間が長い動物です。
昼に寝ているのを見て元気がないのではと心配する飼い主さんもいますが、多くの場合はこの生活リズムによるものなので、まずは慌てずに様子を見てください。
この性質は、人が仕事や学校に出かけている日中にうさぎが休み、朝と帰宅後に活動するという形で、会社勤めの生活と比較的かみ合いやすい面を持っています。
一方で、夜遅くまで大きな音を立てたり照明をつけたままにしたりすると休息のリズムが乱れるため、ケージを置く部屋の過ごし方も含めて考えておくとよいでしょう。
体調の変化を表に出しにくい
飼養管理基準には、うさぎは目立つ行動をとると捕食者に狙われるため、苦痛や恐怖を感じていてもごくわずかな表現しかとらず、気づかれにくい場合があると書かれています。
犬のように痛がって鳴いたり、猫のようにはっきりと不機嫌な様子を見せたりすることが少ない動物です。
そのため、飼い主が気づいたときには体調の悪化が進んでいたという話が飼育の現場ではたびたび聞かれます。
同じ基準は、過剰な暑さや寒さ、消化管のうっ滞、大きな心的衝撃などで急に状態が悪くなる動物であることを認識し、注意深く観察するようにとも述べています。
だからこそ、うさぎの飼育では「いつもの食べる量」「いつもの糞の大きさ」「いつもの動き方」を飼い主が覚えておき、そこからのずれに気づけることが何より大切になります。
歯が一生伸び続ける
うさぎの歯は一生伸び続けるという特徴があり、繊維の多い牧草をよくかむことで、伸びる分と削れる分のバランスが保たれています。
やわらかい食べ物ばかりになると歯が削れにくくなり、かみ合わせが悪くなると食事そのものがとりにくくなるため、飼育の中心に牧草を置く理由はここにあります。
かじる行動は本能的な欲求でもあるので、家具の脚や壁紙、電気コードなど、身の回りのものをかじってしまうことも珍しくありません。
木製のかじり木やおもちゃを用意して「かじってよいもの」を与えることと、「かじられては困るもの」を届かない場所へ移すことは、うさぎを迎える家庭ならどこでも必要になる準備です。
うさぎを迎える前に考えておきたいこと

うさぎは小さな動物ですが、迎えれば何年も続く暮らしが始まるため、かわいさだけで決めずに、生活の側から見た条件を一度整理しておくことが大切です。
環境省の家庭動物等の飼養及び保管に関する基準も、飼う前に動物の生態や習性の知識を身につけ、住宅環境や家族構成の変化、動物の寿命も考えに入れて慎重に判断するよう求めています。
ここでは、迎える前に確かめておきたい5つの点を順に見ていきます。
平均寿命は6〜7歳、10歳を超えることもある
日本動物福祉協会の飼養管理基準では、うさぎの平均寿命は6〜7歳とされ、完全室内で飼われている場合は10歳を超えることも決して稀ではないと書かれています。
ウェブ上の飼育ガイドでは8〜12年や約10年といった数字もよく見かけますが、これは長生きした例を含んだ見通しであり、平均とは分けて考えるほうが実態に近いといえます。
とはいえ、10歳を超える可能性がある以上、迎える前には「10年後の自分の暮らし」まで想像しておくことが欠かせません。
たとえば20代で迎えた場合は、転勤や結婚、出産といった生活の大きな変化がその期間に重なることが多く、30代・40代で迎えた場合でも、介護や仕事の変化が起こり得ます。
住まいがうさぎの飼育に向いているか
賃貸住宅に住んでいる場合は、まず契約書や管理規約でペットの飼育が認められているか、認められているならうさぎのような小動物も対象に含まれるかを確認してください。
「犬猫不可・小動物可」といった条件の物件もあれば、動物の種類を問わず一律に禁止している物件もあるため、分からない場合は管理会社に直接問い合わせるのが確実です。
飼育が認められていても、うさぎは床や壁、柱をかじることがあり、退去時の原状回復の費用がかかる可能性も見ておく必要があります。
また、うさぎは暑さと湿気に弱いため、日当たりが強すぎて夏に室温が上がりやすい部屋や、風通しが悪く湿気がこもりやすい部屋では、エアコンや除湿機を長時間使う前提で考えることになります。
家族構成と暮らしの変化を見通す
家族と暮らしている場合は、うさぎを迎えることに全員が賛成しているか、そして誰が主にお世話をするのかを最初に話し合っておきましょう。
お子さんが「自分で世話をする」と約束して迎えるケースはよくあります。
ただ、進学や部活動で生活が変わることを考えると、最終的な責任は大人が持つという前提にしておくほうが現実的です。
家族の中に動物の毛にアレルギーのある方がいないか、また主食の牧草に反応する方がいないかも、迎える前に確かめておきたい点です。
すでに犬や猫を飼っている家庭では、うさぎにとって先住の動物が捕食者に見えて強いストレスになることがあるため、生活空間を分けられるかどうかも検討してください。
うさぎを診てもらえる動物病院が近くにあるか
動物病院の中には、犬と猫の診療を中心にしていて、うさぎの診療には対応していないところもあります。
体調を崩してから探し始めると、受け入れてくれる病院が見つからないまま時間が過ぎてしまうおそれがあります。
そのため、迎える前に、自宅から通える範囲でうさぎを診てもらえる病院を探しておくことをおすすめします。
病院のウェブサイトに「うさぎ」の記載があるかを見るだけでなく、電話で診療の可否や、夜間や休日に具合が悪くなったときの対応を聞いておくと、いざというときに迷わずに済みます。
移動の負担を考えると、通院にかかる時間が短いことも、病院を選ぶ際の大切な条件になります。
法律で定められた飼い主の責任
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)の第7条は、飼い主に対して、動物の種類や習性に応じて適正に飼い、健康と安全を守るよう努めることを求めています。
同じ条文の第4項では、動物がその命を終えるまで適切に飼うこと(終生飼養)に努めなければならないと定められています。
さらに第44条第3項では、うさぎを含む愛護動物を遺棄した者に対して、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。
愛護動物の範囲を示す同条第4項第1号には「いえうさぎ」が名前を挙げて明記されています(e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」)。
「飼えなくなったら誰かに譲ればいい」と気軽に考えず、迎える段階で最後まで飼い続ける見通しを立てておくことが、飼い主として最初に果たしたい責任です。
うさぎの迎え方と選び方

飼うと決めたら、次はどこから、どんなうさぎを迎えるかを考える段階に入ります。
迎える先や品種、性別によってその後の暮らし方が少しずつ変わるため、見た目の好みだけでなく、自分の住まいや生活に合うかという視点で選ぶことが大切です。
迎える先はペットショップ・ブリーダー・譲渡
うさぎを迎える方法は、大きく分けてペットショップ、ブリーダー、そして保護団体や個人からの譲渡の3つがあります。
ペットショップは実際に何羽かを見比べられ、必要な用品も同じ店でそろえやすい一方で、親うさぎの様子や生まれた環境までは確かめにくいという面があります。
ブリーダーから迎える場合は、親の体格や性格を見られることが多く、その品種ならではの飼い方の注意点を直接聞けるのが利点です。
保護団体などからの譲渡では、ある程度成長したうさぎと出会うことが多く、性格がすでに分かっているぶん、自分の生活に合うかを判断しやすくなります。
動物を販売する事業者は、動物愛護管理法にもとづく第一種動物取扱業(動物を扱う事業者に必要な登録)を受けている必要があります。
どの方法を選ぶ場合でも、店舗やブリーダーの登録の表示を確認しておくとよいでしょう。
迎える時期については、飼養管理基準に、母うさぎから独り立ちする年齢は8週齢以降といわれていると書かれています。
あまりに幼い個体を急いで迎えないことも覚えておきたい点です。
品種によって体の大きさが変わる
飼養管理基準によると、うさぎの体重は品種や性別によって1〜8kgと大きな幅があるとされています。
ペットショップで見かける子うさぎはどれも手のひらに乗るくらいの大きさですが、品種によっては成長すると数倍の体重になります。
それに合わせて、必要なケージの広さやトイレの大きさ、毎月の牧草の量も変わってきます。
一般に小型の品種として知られるネザーランドドワーフや、垂れた耳が特徴のホーランドロップは、住まいの広さに限りがある家庭でも迎えやすいと紹介されることが多い品種です。
一方で、ジャージーウーリーやアメリカンファジーロップのような長毛の品種は、短毛の品種よりもブラッシングの回数を多くとるよう紹介されることが多く、お手入れにかけられる時間も選ぶときの判断材料になります。
品種の名前だけで判断せず、迎える前に「成長したときの体重の目安」をお店やブリーダーに確認しておくと、用品を買い直す手間を減らせます。
オスとメスの違い
性別による違いとして、飼養管理基準は、去勢していないオスが猫と同じように縄張りを主張するために尿を飛ばすスプレー行動をとることを挙げています。
一方、避妊していないメスについては、偽妊娠(妊娠していないのに巣作りなどの行動をとる状態)で気が荒くなる時期があると書かれています。
性格は個体差が大きく、「オスだから甘えん坊」「メスだからおとなしい」と性別だけで決めつけることはできません。
複数のうさぎを一緒に飼う予定がある場合は、繁殖を望まないなら去勢・避妊や雌雄を分けて飼う方法をあらかじめ考えておく必要があります。
環境省の基準もこうした繁殖制限の措置を講じるよう求めています。
迎えるときに確かめたい様子
実際にうさぎを選ぶときは、見た目のかわいさだけでなく、体の様子をいくつか確かめてから決めるようにしましょう。
目がすっきりしていて目やにや涙で周りの毛が濡れていないか、鼻水やくしゃみが出ていないか、お尻のまわりが糞で汚れていないかは、その場で見て分かる確認ポイントです。
前歯がまっすぐかみ合っているか、牧草やペレットをしっかり食べているか、ケージの中で落ち着いて動いているかも、お店の方にお願いして一緒に見せてもらうと安心材料になります。
それまで食べていた牧草やペレットの種類を聞いておき、最初はそれと同じものを用意すると、環境が変わったばかりの時期に食事まで急に変わるという負担を避けられます。
うさぎの飼育に必要なものをそろえる

うさぎを迎える日までに、生活の基盤となる用品を一式そろえておきましょう。
家に来てから慌てて買いに走ると、うさぎを落ち着かない環境に長く置くことになるため、迎える前日までにケージを組み立て、置き場所を決めておくのが理想です。
ここでは、飼養管理基準に書かれている条件を手がかりに、用品ごとの選び方を見ていきます。
ケージは広さと高さで選ぶ
ケージの大きさについて、飼養管理基準は3つの条件を挙げています。
- 足を伸ばして横たわることができる幅と長さがある
- 最低でも「3飛び」(3回跳ねて進める距離)ができる広さがある
- 後ろ足で立ち上がったときに、耳が天井に触れない高さがある
市販のケージには「幅60cm以上」のような目安が書かれていることが多いものの、この基準はうさぎの体の大きさに合わせて必要な広さが変わるという考え方になっています。
成長後の体格を見込んで選ばないと、子うさぎの時期は十分でも、大人になると窮屈になって買い直すことになりがちです。
掃除のしやすさも長く使ううえでは大切で、底のトレイが引き出せる形や、正面だけでなく上部にも扉がある形は、毎日の片づけやうさぎの出し入れが楽になります。
床材は足の裏への負担で選ぶ
うさぎの足の裏には犬や猫のような肉球がないため、飼養管理基準はワイヤーや網の床は足の裏に負担をかけるので不適切としています。
金網の床のままのケージを使う場合は、上にすのこやマットを敷いて、足の裏が直接網に触れないようにしてください。
また、うさぎは後ろ足で強く床を蹴って動くため、滑りやすい床に長時間いると背骨などに異常が生じるおそれがあるとも書かれています。
ケージの外で遊ばせる部屋がフローリングの場合は、コルクマットやタイルカーペットを敷いて滑りにくくしておくと、足腰への負担を減らせます。
床に敷くものは清潔で乾いていて、食べても害のないものが望ましく、基準では干し草が例に挙げられています。
トイレ・食器・給水ボトル
うさぎは決まった場所で排泄する習性があり、トイレを置けば使ってくれることが多い動物です。
飼養管理基準は、トイレをうさぎの体が全部入る大きさで、縁の高さは体の高さの半分以下にするのが理想としています。
ペレットや野菜を入れる食器は、うさぎが前足をかけてもひっくり返らない重さのある陶器製や、ケージに固定できるタイプが扱いやすいでしょう。
水は給水ボトルか皿で与えますが、基準でも、ボトルは頻繁に洗うこと、皿は中に糞などが入ることがあるので注意することが求められています。
牧草入れ・かじり木・隠れ家
主食となる牧草は床にそのまま置くと糞や尿で汚れやすいため、ケージに取り付ける牧草入れを使うと清潔に保ちやすくなります。
かじる欲求を満たすためには、木材などの自然素材で作られ、かじっても害のないおもちゃを用意するよう基準に書かれています。
身を隠して休める場所として、木製の巣箱やトンネルを1つ入れておくと、うさぎが自分で「落ち着ける場所」を選べるようになります。
プラスチック製のおもちゃはかじって飲み込んでしまうことがあるため、素材の表示を確認してから選んでください。
キャリーと温湿度計
動物病院への通院や災害時の避難に欠かせないのが、うさぎを入れて運ぶキャリーです。
飼養管理基準の災害への備えの項目にも、キャリーを用意し、ふだんから慣らしておくことが挙げられています。
使うときだけ出すのではなく、部屋に置いて中に入る練習をしておくと、いざというときにスムーズです。
もうひとつ用意しておきたいのが温度計と湿度計で、うさぎの飼育では人が感じる暑さ寒さではなく、うさぎのいる場所の数値で判断することが基本になります。
ケージの近く、うさぎが過ごす高さに置いておくと、床に近い場所の冷えや、窓際の暑さに気づきやすくなります。
うさぎの飼育環境の整え方

必要なものがそろったら、次はそれをどこに、どんな条件で置くかを考えます。
うさぎは暑さと湿気に弱く、音やにおいにも敏感な動物なので、ケージの置き場所と部屋の温度・湿度は、飼育の中でもとくに体調に直結しやすい部分です。
温度は約19〜26℃、湿度は50%前後
飼養管理基準は、うさぎの飼育環境について温度は約19〜26℃の範囲に保つことが理想で、湿気に弱いため湿度は50%前後にすると定めています。
飼育書やウェブ上では「18〜24℃」「40〜60%」といった数字もよく見かけますが、基準の19〜26℃と比べると上限が低めに設定されている点が異なります。
どの数字を参考にする場合でも、うさぎは汗をかいて体温を下げることが苦手な動物なので、夏の室温の上がり方にはとくに注意が必要です。
環境省の家庭動物等の飼養及び保管に関する基準でも、飼養施設について適切な日照や通風を確保し、適切な温度や湿度を保つよう求めています。
ケージを置く場所の選び方
ケージは、直射日光が当たる窓際やエアコンの風が直接当たる場所を避け、温度の変化が小さい場所に置くのが基本です。
飼養管理基準は、強い日差しや温度変化から守られること、十分に換気されていること、大きな騒音から離れた場所であることを条件として挙げています。
テレビやスピーカーのすぐ横、玄関のように人の出入りが多い場所、洗濯機や掃除機の音が響く場所は、うさぎが落ち着いて休めないため避けたほうがよいでしょう。
うさぎは肺が小さく、トイレのアンモニアのにおいやほこりが呼吸器の負担になると基準に書かれているため、換気がしやすく、ほこりがたまりにくい場所を選ぶことも大切です。
家族の気配が感じられるリビングの一角で、人の通り道から少し外れた壁際などが、置き場所の候補になりやすいでしょう。
部屋で遊ばせる前に片づけるもの
うさぎは体重や骨格を健全に保つために動き回る必要があり、飼養管理基準も、ジャンプや八の字に走るといった自然な運動の欲求を満たす空間を用意するよう求めています。
ケージの外で遊ばせる場合、基準がまず挙げているのは電気コードや観葉植物などの危険物にうさぎが触れないようにすることです。
電気コードはかじると感電するおそれがあるため、コードカバーで覆うか、家具の裏に回して届かないようにしてください。
観葉植物の中にはうさぎが食べると体に合わないものもあるため、遊ばせる部屋からは出しておくほうが確実です。
家具のすき間や冷蔵庫の裏に入り込むと出られなくなることもあるため、ペット用のサークルで遊ぶ範囲を区切る方法もよく使われています。
季節ごとに気をつけたいこと
夏は室温が上がりやすく、うさぎにとってもっとも注意が必要な季節で、日中に家を空けるときでもエアコンをつけたままにして温度を保つことが基本になります。
梅雨の時期は湿度が上がりやすいため、エアコンの除湿機能や除湿機を使い、湿度計を見ながら50%前後を目安に調整するとよいでしょう。
冬は床に近い場所ほど冷えやすいため、ケージの一部にペット用のヒーターを置く、夜間は毛布でケージの一部を覆うといった工夫をしてください。
その際は、暑くなったときにうさぎが自分で離れられる逃げ場を残しておくことも忘れないようにしましょう。
春と秋の換毛期(毛が生え替わる時期)には抜け毛が一気に増えるため、ブラッシングの回数を増やして、毛を飲み込みすぎないように手伝ってあげることが大切です。
うさぎの食事の基本

うさぎは草食の動物で、何をどのくらい食べるかが歯と消化の両方の調子に直結します。
飼養管理基準は、新鮮な野菜、うさぎ用のペレット、干し草(牧草)をバランスよく与えること、そして年齢や体調に合わせて与えることを求めています。
ここでは、食事を組み立てるときの考え方と、避けたい食べ物を整理します。
牧草を食事の中心にする
うさぎの食事の土台になるのは牧草で、飼育の現場では食事全体の8割前後を牧草にして、いつでも食べられる状態にしておく組み立て方が広く採られています。
繊維の多い牧草をよくかむことで一生伸び続ける歯がすり減り、同時に腸の動きも保たれるため、牧草を切らさないことはうさぎの飼育で最初に覚えておきたい点です。
飼養管理基準も、毛玉などを吐き出せないうさぎは消化管が詰まる「うっ滞」を起こしやすいとして、食物繊維と水分を十分に与えるよう求めています。
牧草にはいくつか種類がありますが、大人のうさぎにはイネ科のチモシーが主食として使われることが多く、成長期にはマメ科のアルファルファを取り入れる飼い主さんもいます。
どの牧草が合うかは年齢や体格でも変わるため、迎えた先で食べていた種類から始め、切り替えるときは健康診断の際に動物病院で相談すると判断しやすくなります。
ペレットと野菜の位置づけ
ペレットは牧草だけでは不足しやすい栄養を補うためのもので、栄養が詰まっているぶん、欲しがるだけ与えると食べ過ぎにつながります。
満腹になったうさぎは牧草を食べなくなり、歯と消化の両方に影響が出やすくなるため、1日に与える量をパッケージの表示にもとづいて決めておくことが基本です。
適量は体重や年齢、製品によって異なるため、迷ったときは体重を測ったうえで動物病院に相談すると、そのうさぎに合った量の目安を教えてもらえます。
野菜は食事に変化をつけたり、水分を補ったりする役割として少量を添える形が一般的です。
ただし飼養管理基準は、水分の多いレタスなどの野菜は下痢の原因になるので与えすぎに注意するよう述べています。
果物は糖分が多いため、与える場合もごく少量にとどめ、毎日の習慣にしないほうがよいでしょう。
水はいつでも飲めるようにする
飼養管理基準には、うさぎは多飲多尿の動物で水をよく飲むため、新鮮できれいな水をいつでも飲めるようにしておくようにと書かれています。
草食の動物なので水はあまり飲まないと思われがちですが、実際には牧草のような乾いた食べ物を中心に食べるぶん、水分をしっかりとる必要があります。
給餌と給水は最低1日2回行うことも基準に明記されており、朝と夜に水を入れ替える習慣をつけておくと、この基準を無理なく満たせます。
給水ボトルは飲み口が詰まると水が出なくなるため、水を替えるときに指で押して水が落ちてくるかを確かめ、飲み口の内側も定期的に洗うようにしてください。
1日のお世話の具体的な手順や時間配分は、飼い始めてから生活に合わせて組み立てていくことになるため、まずは「牧草と水を切らさない」ことを最優先にすると考えておけば十分です。
与えてはいけない食べ物
飼養管理基準は、パンやクッキーなど人間の食べ物は絶対に与えないと強い表現で定めています。
こうした食べ物には、動物性の油脂や卵など、うさぎが自然の中では口にしない材料が含まれており、炭水化物をうまく消化できないうさぎの体に合わないためです。
野菜や果物の中にも、与えてはいけないものとして、ホウレンソウ、イモ類などの炭水化物、生の大豆、柑橘類などが例に挙げられています。
| 分類 | 飼養管理基準で避けるよう示されている例 |
|---|---|
| 人間の食べ物 | パン、クッキーなど |
| 野菜 | ホウレンソウ、イモ類などの炭水化物 |
| 豆類 | 生大豆 |
| 果物 | 柑橘類 |
この表は基準に挙げられている例であり、ここに載っていない食べ物なら何でも与えてよいという意味ではありません。
初めての食べ物を与えるときは、うさぎに与えてよいかを事前に調べ、少量から様子を見るようにし、判断に迷うものは与えずにおくのが無難です。
家族が食事中にうさぎへ食べ物を分けてしまうことがないよう、迎える前に家族全員でルールを共有しておきましょう。
迎えてから最初の1週間の過ごし方

うさぎを家に迎えた最初の1週間は、新しい環境に慣れてもらうための大切な期間です。
飼い主としては早く仲良くなりたい気持ちが強くなる時期ですが、うさぎにとっては住む場所もにおいも音もすべてが変わった直後だということを意識して過ごしましょう。
最初の数日はそっと見守る
うさぎ専門の動物病院であるうさぎの病院は、迎えてから1週間は余計なストレスを与えないよう、しつけは行わないという考え方を紹介しています。
家に着いたらキャリーからケージへ静かに移し、しばらくはケージの外から見守る程度にとどめて、無理に触ったり抱き上げたりしないようにしてください。
来客が多い日や大きな音が出る作業のある日に迎えるのは避け、できれば飼い主が家にいられる休日の前などに迎えると、落ち着いて様子を見られます。
この期間に見ておきたいのは、牧草やペレットを食べているか、水を飲んでいるか、糞が出ているかの3つです。
慣れない環境で食欲が落ちることはありますが、食べない状態が続く場合は早めに動物病院に相談してください。
トイレの場所を覚えてもらう
うさぎには決まった場所で排泄する習性があるため、トイレのしつけは比較的進めやすいといわれています。
ケージの隅の、うさぎが自分から排泄する場所にトイレを置き、最初のうちは排泄したシーツや砂を少しだけトイレに残しておくと、においで場所を覚えやすくなります。
飼養管理基準にも、床敷きを交換するときに、使用済みでも清潔な床敷きを少し残しておくとうさぎが安心すると書かれています。
においが急に消えないようにする配慮は環境に慣れてもらううえでも役立ちます。
トイレ以外の場所で排泄しても、叱ったり大きな声を出したりすることは避けてください。
基準は、うさぎは非常に怖がりなため罵声や罰を与えてはならないと明記しており、叱られた経験は飼い主への警戒心として残ってしまいます。
触れ合いは少しずつ進める
うさぎが自分からケージの入り口に寄ってくる、飼い主の前で横になってくつろぐといった様子が見えてきたら、少しずつ触れ合いを始める合図です。
最初は手のにおいをかがせるところから始め、慣れてきたら額や背中をそっとなでる程度にとどめましょう。
飼養管理基準によると、うさぎは骨の中が空洞で骨折しやすいため、扱いには注意が必要とされています。
抱っこは、捕食される側の動物であるうさぎにとって体を持ち上げられる怖い体験になりやすいものです。
暴れて落下すると大きなけがにつながるため、慣れるまでは床に座った姿勢で低い位置から行うようにしてください。
一方で、通院や体のお手入れのためには人の手に慣れておくことも必要で、基準も、ふだんから人の手に慣らしておく努力を続けるよう求めています。
早めに動物病院で健康状態を診てもらう
迎えてから環境に少し慣れた頃を目安に、事前に探しておいた動物病院で一度健康状態を診てもらうとよいでしょう。
体調がよいときの体重や歯の状態を記録しておくと、あとで変化があったときに比べる基準になり、かかりつけとして相談しやすい関係も作れます。
受診の際は、迎えた日と迎えた先、それまで食べていたものの種類、家での食欲や糞の様子をメモにして持参すると、診察がスムーズに進みます。
キャリーでの移動に慣れる練習にもなるため、元気なうちに一度通っておくことには、いざというときの負担を減らす意味もあります。
うさぎの健康管理と動物病院
うさぎは体調の変化を表に出しにくい動物なので、健康管理の中心になるのは、飼い主が日々の小さな違いに気づくことです。
ここでは、ふだんから見ておきたいところと、動物病院とのつきあい方を整理します。
体の状態について判断に迷ったときは、自己判断で様子を見続けるのではなく、動物病院に相談することを基本にしてください。
日々の観察で見ておきたいところ
毎日の観察で見ておきたいのは、食欲、糞の大きさと数、動き方の3つで、とくに食欲の変化は体調の異変が表れやすいところです。
前日に入れた牧草やペレットがいつもより明らかに残っている、糞が小さくなったり数が減ったりしている、じっとうずくまって動かないといった変化があれば、その日は注意して様子を見てください。
目やに、鼻水、よだれ、お尻まわりの汚れも、見た目で分かる変化です。
飼養管理基準は、ストレスが表れているときの様子として、無気力、攻撃的になる、呼吸が荒い、落ち着かない、同じ場所をぐるぐる回る、給水ボトルなどをかむといった行動を挙げています。
同じ基準は、前歯と爪は伸びやすいため週1回以上はチェックするようにとも求めています。
あわせて体重を定期的に測って記録しておくと、見た目では分かりにくい変化にも気づきやすくなります。
うさぎに多いとされる体のトラブル
うさぎの飼育情報や動物病院の解説でよく取り上げられるのが、歯のかみ合わせが悪くなる不正咬合(ふせいこうごう)と、消化管の動きが落ちるうっ滞です。
不正咬合について飼養管理基準は、歯が伸びすぎるとかみ合わせが悪くなって食事に支障が出るため、定期的に動物病院などで歯を切ってもらうよう述べています。
うっ滞については、先に触れたとおり、毛玉などを吐き出せないうさぎは消化管が詰まりやすいとされ、食物繊維と水分を十分に与えることが基準で求められています。
このほか、呼吸器のトラブルや皮膚のトラブル、高齢になってからの体の変化なども解説でよく挙げられますが、症状の見極めや治療の判断は獣医師に委ねるものです。
食べない、糞が出ない、ぐったりしているといった様子が見られたら、様子見を続けずに早めに動物病院へ相談してください。
避妊・去勢手術の考え方
飼養管理基準は、繁殖をしないのであれば不妊処置をするようにと述べています。
その理由として、去勢していない個体どうしは縄張り争いでけんかをして互いに傷つけ合うことがあること、避妊していないメスは偽妊娠で気が荒くなる時期があることなどが挙げられています。
環境省の基準も、増えても適切に飼い続けるか適切に譲渡できる見通しがある場合を除き、原則として去勢手術や不妊手術、雌雄を分けて飼うといった繁殖を制限する措置を講じるよう求めています。
手術を受ける時期や体への負担、費用は、うさぎの年齢や体の状態、病院によって異なります。
迎えてからの健康診断の際に、手術を受けるかどうかも含めて獣医師と相談して決めるのがよいでしょう。
定期的な健康診断
体調を崩したときだけでなく、元気なときにも定期的に健康診断を受けておくと、歯や体重の変化を記録として残せます。
健康診断の頻度について、飼養管理基準に具体的な回数は書かれていませんが、飼育情報では年1〜2回を目安とする例が多く見られます。
高齢になるにつれて体の変化は起こりやすくなるため、年齢を重ねたら回数を増やすかどうかを病院と相談しておくと安心です。
健康診断の日を誕生日や迎えた記念日に合わせておくと、忘れずに続けやすくなります。
うさぎの飼育にかかる費用の考え方

うさぎは体が小さいぶん飼育にかかるお金も少ないと思われがちですが、迎えるときの用品代に加えて、毎月の消耗品や夏冬の光熱費、動物病院の費用が長い期間にわたって続きます。
ここでは、調査名と年次が示されている資料をもとに、費用の全体像と考え方を整理します。
金額は住んでいる地域や選ぶ用品、うさぎの体格や健康状態によって大きく変わるため、あくまで見通しを立てるための目安として受け止めてください。
迎えるときにかかる費用
うさぎを迎えるときには、うさぎそのものの代金とは別に、ケージやトイレなどの用品をまとめてそろえる費用がかかります。
アニコム損害保険の「うさぎの飼育費用はいくらかかる?」(2026年7月6日更新)では、お迎えのときに用意したいものの価格の目安が次のように紹介されています。
| 用品 | 価格の目安 |
|---|---|
| ケージ | 約10,000円 |
| トイレ | 約1,000円(陶器製は2,000〜3,000円) |
| フード入れ | 500〜1,000円 |
| 牧草入れ・給水ボトル | 各約1,000円 |
| トイレシート・トイレの砂 | 各約1,000円(1パック) |
| キャリーケース | 3,000〜5,000円 |
これに牧草やペレット、かじり木、温湿度計などが加わるため、ケージの大きさや素材にこだわるほど初期費用は上がっていくと考えておきましょう。
成長後の体格を見込まずに小さなケージを買うと、買い直しで結果的に費用がかさむため、最初から大人の体に合うものを選ぶほうが無駄が少なくなります。
毎年かかる費用の目安
同じ記事によると、アニコム損害保険の「ペットにかける年間支出調査2024」では、うさぎの年間支出は168,316円という結果が出ています。
1か月あたりに直すとおよそ1万4,000円になり、同じ記事は、うさぎ自身の価格や飼育用品の買い替え費用はこの年間支出とは別にかかるものとして扱っています。
平均寿命の6〜7歳、長ければ10歳を超える期間にこの支出が続くと考えると、迎える前に家計の中でどの程度を確保できるかを確かめておく意味が分かりやすくなります。
調査の数字は飼い主の平均的な支出です。
実際には牧草の等級やペレットの製品、住まいの断熱性、うさぎの健康状態によって上下するので、自分の生活に当てはめて見積もり直すことが大切です。
光熱費が大きくなりやすい理由
同じ調査では、うさぎの飼育に伴って増える光熱費が年間36,127円で、犬や猫、鳥、フェレットなど調査したペットの中で最も高い金額だったと紹介されています。
うさぎは暑さと湿気に弱く、飼養管理基準でも温度は約19〜26℃、湿度は50%前後に保つことが求められています。
そのため夏場は外出中もエアコンをつけたままにし、梅雨には除湿を続けるといった使い方になりやすいのが理由と考えられます。
冬もヒーターやエアコンで室温を保つ必要があるため、季節の変わり目を除くと、一年の多くの期間で空調を使う前提になります。
住まいを選べる段階であれば、断熱性が高く日差しの影響を受けにくい部屋ほど、光熱費を抑えながら温度を保ちやすいという視点も持っておくとよいでしょう。
医療費とペット保険の考え方
うさぎの医療費は、受ける診療の内容や病院によって大きく異なり、健康診断のような定期的な費用と、急に体調を崩したときの費用とでは金額の幅が大きく変わります。
とくに歯のトラブルや消化器の不調は通院が続くこともあるため、毎月の消耗品費とは別に、急な受診に備えた予備の費用を少しずつ取り分けておくと、受診をためらわずに済みます。
もうひとつの備え方がペット保険で、アニコム損害保険の記事でも、うさぎの飼育費用の考え方の一つとして保険の加入が挙げられています。
ただし、うさぎを対象にした保険は犬や猫と比べて選択肢が限られることがあります。
加入できる年齢や補償の範囲、対象外となる診療の条件も商品ごとに異なるため、パンフレットや約款で内容を確かめてから検討してください。
留守や災害のときの備え

うさぎとの暮らしが始まると、旅行や出張、帰省、急な入院など、家を空けなければならない場面は思った以上にやってきます。
また、地震や台風などの災害は予定とは関係なく起こるため、迎えた時点から備えを考えておくことが大切です。
ここでは、迎える前から決めておきたい備えの考え方を整理します。
うさぎを長時間ひとりにしない
飼養管理基準には、群れで生活する動物のため、長時間一羽で過ごさせないことと明記されています。
うさぎは鳴いて訴えることが少ないため、ひとりでいても平気そうに見えますが、もともとは仲間と暮らす動物であり、静かにしていることが寂しさを感じていない証拠にはなりません。
加えて、給餌と給水は最低1日2回行うことが基準で求められているため、家を空けるあいだ、この2回を誰が行うのかという問題が残ります。
夏場や冬場はエアコンの管理も欠かせず、停電や設定の誤りに気づく人がいない状態で長く空けることは避けたいところです。
留守番をさせられる時間の考え方や、日数に応じた対応の違いはそれだけで幅のあるテーマなので、この記事では「迎える前に頼み先を考えておく」ところまでを扱います。
家を空ける日の頼み先を先に決めておく
家を空けるときの選択肢は、家族や知人に頼む、ペットホテルや動物病院に預ける、ペットシッターに自宅へ来てもらうといった形に分かれます。
うさぎは環境の変化に敏感で、移動そのものが負担になりやすい動物なので、住み慣れた部屋のまま世話を受けられる方法は、環境の変化を小さくできる点で相性がよいといえます。
一方で、預け先の施設ならスタッフが常に近くにいるといった利点もあるため、うさぎの性格や留守にする日数によって向き不向きを比べて選ぶことになります。
施設に預ける場合との違いはペットシッターとペットホテルどっち?違いと選び方を解説で比べています。
自宅でどこまで世話を頼めるのかはペットシッターは何をする?仕事内容を徹底解説で紹介しています。
どの方法を選ぶ場合でも、急な出張や入院は前もって分からないため、元気なうちに頼み先の候補を見つけておくことが、いざというときの慌てを減らします。
災害に備えて用意しておくもの
飼養管理基準は、災害時のための準備として、まず同行避難(ペットと一緒に避難すること)できる頭数以上は飼わないことを挙げています。
そのうえで、食事と水を備蓄すること、頭数分のキャリーを用意して慣らしておくこと、一時的な預かり先を確保しておくことも求めています。
環境省の家庭動物等の飼養及び保管に関する基準も、地震や火災などの非常災害に備えて、移動用の容器や非常食を用意するなど避難に必要な準備を行うよう求めています。
具体的には、牧草とペレット、飲み水、トイレシート、常備している薬、かかりつけの病院の連絡先を、キャリーと一緒にすぐ持ち出せる場所にまとめておくと、いざというときに探し回らずに済みます。
避難所によってはペットの受け入れ方が異なるため、住んでいる自治体の防災情報でペットの同行避難の扱いを事前に確認しておくことも大切です。
環境省の基準は逃げ出したときの備えとして、マイクロチップを装着するなどの所有明示にも触れています。
うさぎの写真や特徴をまとめたメモを用意しておくと、万一のときの捜索に役立ちます。
うさぎのお世話を頼めるペットシッターを探す
家を空ける日の頼み先としてペットシッターを考える場合は、ペットシッタープレミアムステージで、うさぎのお世話に対応している店舗を種類別に探せます。
掲載店舗の対応内容を確認したうえで、気になる店舗があれば各店舗のホームページからお問い合わせいただく流れになります。
料金や対応できる時間帯、対応エリアは店舗ごとに異なりますので、詳しい条件はそれぞれの店舗でご確認ください。
なお、動物を預かって世話をする事業は、動物愛護管理法にもとづく第一種動物取扱業の登録が必要な業種とされています。
依頼する前に店舗の登録状況を確かめておくと判断材料になります。
依頼先を選ぶときの見方はペットシッターの選び方|失敗しない8つのポイントに、料金の考え方はペットシッターの料金相場|選び方と注意点を解説にまとめています。
まとめ

うさぎの飼育は、迎える前の準備と見通しでその後の暮らしやすさが大きく変わります。
まず押さえておきたいのは、うさぎが群れで暮らし、体調の変化を表に出しにくく、暑さと湿気に弱い動物だという点です。
ケージの選び方や置き場所、食事の組み立てはこの性質から考えると迷いにくくなります。
迎える前には、平均寿命が6〜7歳で10歳を超えることもあるという見通しを持っておきましょう。
そのうえで、住まいがうさぎの飼育に向いているか、家族の賛成と役割分担があるか、うさぎを診てもらえる動物病院が近くにあるかを確かめておきましょう。
動物愛護管理法は飼い主に終生飼養に努めるよう求めており、いえうさぎは遺棄が罰則の対象となる愛護動物として条文に明記されています。
飼育環境は温度が約19〜26℃、湿度は50%前後を目安にし、食事は牧草を中心に、ペレットは量を決めて与え、水はいつでも飲めるようにしておくことが基本です。
迎えてから最初の1週間はそっと見守り、環境に慣れた頃に動物病院で健康状態を診てもらっておくと、その後の健康管理の基準ができます。
費用は調査で年間168,316円という数字が出ており、その中でも光熱費が大きくなりやすいことを踏まえて、急な受診に備えた予備の費用も含めて見積もっておくと安心です。
そして、家を空ける日や災害のときにうさぎを誰がどう守るかを、迎える段階で決めておくことが、長く一緒に暮らすための最後の準備になります。







